夜離れ(よがれ)をあっという間に読み終えました。
乃南マジック炸裂∵。Д・゚∴・゛ヒデブ! って感じっ!
やられました〜。とってもおもしろい。


結婚とか家族とかをテーマにした短編ミステリー集ですが、全部で6つのお話が収録されてまして、どれも「結末」が書いてない。だからその続きがどうなるのかがとっても気になる終わり方。
で、お話の方は、誰でも一度は感じたことがあるだろう嫉妬や憎悪がテーマ。誰も「幸せ」になりたいって思う。けど、ささいなことから自分を見失ったり壊れていく・・・。
わたしたちだって何かのきっかけでこんな風になってしまうことがあるかもしれない。だからつい自分に置き換えて読んでしまう。


一番、引き込まれたのが「髪」という4番目の物語。
それまでコンプレックスだった縮れ毛がパーマでストレートになったときに「強さ」を得た美沙子が主人公。その強さが意地悪さと虚栄心になってあらわれ、他人を見下すことによってそれを自覚して安心する美沙子は、これまで見下してきた祥子がガラリとイメージが変わって自分より上位の存在だと認めざるを得なくなったとき、自分が崩壊していきます。
わたしも他人の美貌やかわいさをうらやましく思うことがある。でも心のどこかで「ここは勝ってる」という部分を見つけて安心する。例えば年齢だったり、体重だったり、住んでる場所だったり、会社の名前だったり・・・・他人にとってはどうでもいいことで、どこかに自分の「優位」を見つけたがる。きっと誰もそんなことを無意識のうちにやってると思う。
そんな人間の心理を美沙子の心を通じてわたしたち読者に乃南さんが語りかけてくるのです。


あなたにも心当たり、あるよね?


って。
わたしは正直に、そうですって、認めざるを得ません。